モデル／こむぎ 写真提供／飼い主さん
さっき、聞こえちゃったんだ。
飼い主さんが、動物病院に予約の電話を入れてたの。
あ、私のこと呼んでる。
でも、ごめんね、飼い主さん。
私、自分からは出て行かない。
そして、飼い主さんも私を見つけられないと思うの。
だって、ほら見て。
壁と床は茶色と白。まさに赤柴の保護色。
同じ色の私なら、背景に溶け込めるはず。
動かなければ、ここに私がいること、わからないんじゃないかな。
こんな技を思いつくなんて、私のご先祖様は忍者だったのかも。
それともミノムシ、ううん、もしかしたらカメレオン……？
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